短文以上長文未満の妄言

ただ書いていく。

「デレマス」「艦これ」5話の感想と比較

2015年のアニメが始まり2大ビッグタイトルが放送されている。一つは「艦隊これくしょん-艦これ-」(以下艦これ)もう一つは「THE IDOLM@STERシンデレラガールズ」(以下デレマス)だ。

 ネタバレあり

 

これが日常回 「艦これ」5話感想

前回の空気から変わって今回は日常回。艦娘たちの日常の一部を描いていた。物語は作戦のために艦隊が再編成されるところから始まる。部屋も引っ越しといきなり大規模な再編成。慣れてきたところで今まで同室だった睦月夕立とは別々の部屋に振り分けられる吹雪。編成前日の夜は3人+川内型で誓い。BGMもあってかなんと言うかくる、2-1ぐらいまでは軽巡駆逐艦だけだったなとか。こういうのを見せられると今後むやみに編成を変えにくくなる。

第3水雷戦隊を離れた吹雪は第5遊撃部隊に所属する。そこで待っていたのは大井と北上。大井はいつも通り、少し悪化した印象を受けたがいつも通りだった。いつも通りの大井に部屋を追い出された吹雪は加賀瑞鶴部屋に。ここでのやり取りはネット上で何回か見たことあるような内容。そのように絡むのもわからなくもない。むしろアレ以外にどの様に絡むのか。そんなギスギスした部屋の空気。そこにやってくる翔鶴は火に油を注ぐ。が吹雪への「頑張ってね」はらしくてよかった。

そんなギスギスした艦隊を前に悩む吹雪。他の2人は普通?の艦隊に所属、それを羨む吹雪の「いいなーいいなー」が可愛い。等身大の女の子を感じる台詞だ。その後間宮にて赤城に出会う吹雪、提督の考え(推測)を聞き再びギスギス艦隊へ。

ギスギス艦隊の問題は旗艦に誰がなるか。確かに誰がなるんだといったところ。とりあえずやってみようと各艦娘が旗艦になるも次々撃沈。北上中心の輪形陣に一体何の意味が。結果再々編成打診の空気になる艦娘たち。再々編成の打診は艦娘から提督へのアプローチ、これはゲームではありえないアニメならではの流れだった。しかし冷静な判断である。けれどもそれを止める吹雪は赤城の話と加賀の折った花から、考えが及ばない相手のことも理解しようとすれば少しでも理解できるのではないかと気づいたのだろう。そうこうしているうちに敵の進行、第5遊撃部隊の出撃。ここで飛び出そうとするメンバーを止める吹雪。「規律をもって戦えと演習で教わったでしょ(意訳)」。今までを通して真面目だった部分が生かされている場面。敵が敵だけにまとまれば速攻で倒す一行。帰島した吹雪は見事旗艦になったのだった。そういえば自分も駆逐艦固定があれば旗艦にしてたなと、「艦これ」あるあるなのかもしれない。

前川みくは沈まない 「デレマス」5話感想

 ユニット宣言と一歩踏み出す少女たちの話が描かれていた「デレマス」5話。物語は前回の続きから。武内Pから言い渡され、ユニットを組むことになった島村卯月、渋谷凛、本田未央の三人とアナスタシア、新田美波の二人。3人が選ばれたのは少し有名になった、タイミングがよかったから実に冷静な判断である。 しかしすぐに反発する年少の城ヶ崎莉嘉、対して今まで反対していた前川みくは一歩遅れた。ショックのためか、少し大人だからか。けれどもこのままではいられない。前川みくの徹底抗戦が始まった?

初戦、何とか勝利するも「デビューしたい」という要望が通らない上に基礎練習送り。何か楽しんでいる年少組とあくまで真剣な前川みくとの間に「デビューしたい」の違いが出てくる。さらに他のシンデレラガールズを巻き込んで話は進む。アナスタシア&新田ユニットに入り込もうとしたり、あざとい。それにしてもこのアイドルの卵たちはデビューについて明確なビジョンがないのか。ざっくり却下した武内Pも冷静というよりは少女たちとの距離感が分かっていないようだ。あくまで仕事として関わっている武内Pは今後どのように成長するのだろうか。卯月、凛、未央の3人はユニット名を決める話で進む。食べ物ばかりのホワイトボードを見て「就職先が思い当たらない人は一番身近な食品関係を上げる」といった言葉が思い浮かぶ。そして先輩の仕事ぶりとシンデレラガールズたちとの差を出すシーン。

場面は変わって、デビュー案。少しでも明確にしたい、自分たちも夢がある。ユニットデビューが決まったメンバーに比べて具体的な「デビュー」というよりも、もっと漠然とした「夢」への思いの強さが見えたり。しかし武内Pはどれも却下。業を煮やしたみくはついにストライキを起こす。メンバーはみく、杏、莉嘉。しかしもろもろの要因で減っていくメンバー。最後まで残ったみくの主張は他のアイドルも持っている不安。今後デビューできるのか。私の努力は何なのか。それに対して武内Pは「今後もデビューは決まっています」と告げる。少しは女の子に近づいたかな。その言葉を聞いて涙目になる卯月は「オーディションを受けて落ちた」身として何か感じるところがあったのか、それとも彼女自身の性質か。デビューの予定を聞いたみくは納得し、とりあえずハッピーエンド。

みくにゃんは他人を応援できるいい子だ。

「デレマス」「艦これ」5話を受けての比較

「如月は犠牲となったのだ」は妥当か

艦これ」3話の轟沈からずっと言われ続けているのは「如月は犠牲になったのだ」という文言。この「~は犠牲になったのだ」はネットスラング

元ネタは『NARUTO398話「木ノ葉のはじまり」で、サスケェ!うちはマダラが言った台詞なのだ……


犠牲になったのだ・・・とは (ギセイニナッタノダとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

ということらしい。スラング元が生まれた理由は画面のシュールさとその時の台詞から使いやすかったのだろう。実際今でも使いやすい言葉として様々な場面で使われているし私も使う時がある。ちなみにそのままの意味で捉えると

神、精霊などをまつるときに供える生き物。いけにえ。
ある目的のために損失となることをいとわず、大切なものをささげること。また、そのもの。「道義のために地位も財産も―にする」「―を払う」
災難などで、死んだり負傷したりすること。「戦争の―となる」

 


ぎせい【犠牲】の意味 - 国語辞書 - goo辞書

 ということらしい。つまり3の意味からは「如月は犠牲になったのだ」は正しい使い方だ。ここで本当にそのような意味で使われるか一つ例を見てみる。

 

「デレマス」「艦これ」4話の感想と比較  - 短文以上長文未満の妄言

つまり「如月は犠牲になったのだ」と言う事

2015/01/31 21:01

 

これは前回の記事に付いたコメントだが、このとき私は如月の轟沈について何も言及していない。つまり上記「戦争の犠牲」という意味で使われていないとわかる。どちらかといえばネットスラングと同じように「話の展開において犠牲になった事物」を示している。確かに物語の展開において犠牲になったことは間違いない。しかしまだ別の意味合いも含んでいると考えられる。それは「無駄死に」ということだ。つまり「如月は犠牲になったのだ」というコメントはニュアンスとして「如月は物語の展開として轟沈させられ、その死の意味をくむような物語がなされていない」と捉えられる。

5話の前川みくからわかること

今回の前川みくはどうだろうか。前川みくもまた「物語の展開のために犠牲になった」のではないだろうか。いやそんなことはない。なぜなら「無駄死に」ではなかったからだ。彼女の場合「デビューしたい」という要望に対して「デビューを予定しています」といったフォローがすぐになされていた。さらに彼女の主張を通して女の子たちの不安を描き、シンデレラガールズの結束を強めたではないか。と反論することもできる。つまり「犠牲」とならないためにはそれに対しての何かしらのフォローがあれば良い、というよりも「犠牲となったのだ」には当てはまらない。

そうなると「艦これ」如月の轟沈は、それに対して何の「フォローもされず」「展開として放置」され「救いがない」から「如月は犠牲になったのだ」とされているとも言える。なるほど。

人々が求めているのは「犠牲の意味が"すぐ"に開示され、物語の展開として意味をなし、救いがなければならない」ということなのだろうか。

前川みくは犠牲にならなかった」のか?

ここでもう一度「デレマス」5話について見てみる。前川みくの不満そして不安は2話からあった(もしかしたらそれよりも前からあるかもれない。)少なくともバックダンサーに決まった3人に対しての嫉妬はその時点で生まれた。それが爆発し、フォローが入ったのが今回。ここで「不満の爆発」が「犠牲」を意味し、「デビューの予定」が「フォロー」だと言える。これで本当にフォローされたのか、展開として放置されていないのだろうか。

真の意味で前川みくが「救われる」のは彼女がデビューしてからではないか。なぜなら彼女の「不満の爆発」の元は現状で放置されているからだ。確かにフォローは入ったがそれは未だ不確かなもの。今後本当にデビューするかどうかは分からない。そう考えると今回「前川みくは犠牲となったのだ」と言えるのではないだろうか。

しかしながらどうだろう、簡単に調べると「如月は犠牲になったのだ」という意見はよく聞くが「前川みくは犠牲となったのだ」はあまり聞かない。その理由として話の空気が軽かったから、前川みくが明るいキャラだったからなどが挙げられているが、しかし前述の「如月の轟沈」から得た視点から見ると、「犠牲になった」はずだ。

「如月は犠牲となった」のか?

ここまでを読んで「何を馬鹿な」と思う人もいるだろう。なぜなら彼女、前川みくのデビューは物語として予感させるものがあるからだ。現状の「デレマス」を見る限り彼女が救われる(デビューする)のは決められたようなものだ。それを裏切ることはまずないだろう。しかし前述のとおりそれはまだ「予感」でしかなく「事実」ではない。

もし予感でよいのなら「如月は犠牲になってない」はずだ。その理由として「艦これ」の設定がある。「深海からやってくる敵」と「深海に沈んだ如月」。ゲーム「艦これ」のドロップまたは建造といった設定。そういったものから如月が再び出てくる「予感」は確かに存在するからだ。そのはずなのに定型文のように「如月は犠牲となったのだ」が出てくるのは不思議でならない。

「○○は犠牲になったのだ」という定型文

「○○犠牲になったのだ」は「物語の展開のために犠牲になったもの全てを指す」という定型文ともとらえられる。このときのニュアンスはネガティブなものばかりではない。何かしら犠牲になった事物に対してある程度ポジティブ(ギャグテイストがかかった)な意味として使われることもある。しかしながら何に対しても「犠牲」と言っていては物語は成り立たないとだけ言及しておく。

 

これらから現状で「如月は犠牲になったのだ」が確定する要素が少ないということがわかった。差し詰め「シュレディンガーの如月」だろう。前川みくの場合は「シュレディンガーの猫」なのかもしれないが。

結局何が言いたかったのと言われると、ただ如月も前川みくも犠牲になってないと主張したいだけだ。不確定ならば良いほうを信じたい。それだけの話。

 

今回、偶然にも両作品の主人公ともに新しい編成になった。今後はどのような展開になるのだろうか。とにもかくにも良い方向に進むことを祈る。

 

TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」オフィシャルサイト

アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」公式サイト

 前回

 

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身につく シュレーディンガー方程式 (ファーストブックSTEP)

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