短文以上長文未満の妄言

ただ書いていく。

「デレマス」「艦これ」7話の感想と比較

2015年のアニメが始まり2大ビッグタイトルが放送されている。一つは「艦隊これくしょん-艦これ-」(以下艦これ)もう一つは「THE IDOLM@STERシンデレラガールズ」(以下デレマス)だ。

今回「艦これ」はMO作戦の話。「デレマス」は前回に続いてシリアス回だった。「デレマス」の展開的に「艦これ」4話と比較されるだろう。私もまたいつも通りそれを行う。

ネタバレあり

史実との兼ね合いは 「艦これ」7話感想

艦これ7話再び史実を利用した話だった、つまりシリアス回。物語の冒頭はモンスターパニック映画序盤のような雰囲気。本編、吹雪たちは第5遊撃部隊は戦闘の最中。大井北上は魚雷のス-パー回避、瑞鶴加賀は依然いがみ合ってるようだ。一瞬出てくる加賀のドヤ顔可愛い。そんな中瑞鶴へと向かった魚雷から守るために加賀が庇い大破。魚雷一発轟沈はアニメでは当たり前のようだ。そして深刻なバケツ不足。代わりに翔鶴が第5遊撃部隊へ。あーってなる吹雪。まだ初めての作戦すらしてない第5遊撃部隊の活躍はいつか。「すっごいくせもの」の人たちをまとめる吹雪、元気づける序盤の仲間。なるほど。

提督室に呼ばれた吹雪は秘書官の長門からお褒めの言葉と、作戦遂行の確認。戦闘なんだからメンタル面も確かに影響するよなと。喋らない提督、一体何者なんだ。そして吹雪に提督から現状の懸念の話。画面は変わってMO作戦当日。描写こそないが台詞で他鎮守府の登場。いやはや、他の鎮守府と共同で作戦を行っているって事実が妙に熱い。対して登場するたびにお風呂に入っている気がする赤城。

大井と北上は今回もノルマ達成。「空のくせに空気を読まない」。作戦は吹雪主導で念には念を入れた行動。別部隊の翔鶴だから分かる、遊撃部隊のまとまった空気。

提督の懸念は作戦内容が的に漏れていること。そんなことを考えていたところに通信が入る。祥鳳が大破炎上中、轟沈寸前。しかし敵空母の位置は特定できず。緊張感が出てくる。と、艦載機が敵空母機動部隊を見つけ戦闘に。開幕攻撃で敵空母の中破。ここで瑞鶴翔鶴と吹雪たちは別部隊に分かれる。夕張達に合流しようとしていた二人に突然の攻撃。翔鶴を助ける瑞鶴がカッコイイ。敵艦載機から逃げるため、時間稼ぎに二人はスコールへ。祥鳳らを攻撃していた機動部隊だろう一派を倒した吹雪。最悪のケースが終わっていないことに気づく。暗号が漏れていれば支援部隊を叩こうとするのも分かる。そして何とか間に合った吹雪。敵をボコボコに。しかしながらフラッグシップヲは重巡に守られ撃破ならず。

最後に加賀の「皆優秀な子たちですから」まだ初作戦こそしてないものの何だかんだで吹雪を中心にまとまってきている第5遊撃部隊を印象付けるような内容だった。敵に暗号が漏れているのは轟沈した艦娘の影響だろうか。祥鳳は本当に無事だったのか。そんなことを考えながらも次回が楽しみな終わり。

プロデューサーの起死回生なるか 「デレマス」7話感想

デレマスもシリアス回。前回の本田未央の宣言からさてどうなるかといった内容。序盤は武内Pから去っていく女の子たち。割れたガラスの靴はまあご想像通り。不穏な空気。あくまでも自分は仕事としてプロデュースする側の武内Pは少し突き放した言葉遣いだが、顔は。そして前川みく、彼女の心配は5話の通りだろう。彼女にフラれるかのように面会を拒否される武内P。あくまでもここは仕事。その影響か渋谷凛との関わりも少しずつこじれていく。島村卯月は風邪のため欠席。これで自分と武内Pとの一対一になった凛。彼らは冒頭の武内Pとアイドルと同じ構図で対面する。仕事として話す武内Pに対して凛の「逃げないでよ」。今はわからないけど、いつか見えるだろう未来を期待している凛。それに対しての周りの反応。なんだかんだでシンデレラガールズの中心にいる前川みく。自分の責任だと考える美嘉。

ラブライカを前にした武内Pは彼女たちと向き合い、本音を聞く。そして武内Pは卯月の元へ。卯月の家に来た武内Pにとってそこはアウェーの世界。仕事場が彼のフィールドなら1人の女の子の場となる家は居づらい。そして卯月と向き合う武内P。この時の卯月は寝間着にぼさぼさ、むき出しの彼女自身。武内Pが苦手とする女の子の部分。そこで一個人の意見を聞く。それは未央とは違った意見だった。仕事場に戻った武内Pと二度目の冒頭と同じ構図。ここで自分の本音を言う。そして少しばかり過去の話。

本田未央の元に向かった武内P。通報されたシチュエーションは凛の時を思い出す。きちんと未央と向き合ったプロデューサーは客観的な判断ではなく、自分の意見を言う。そして未央にアイドルになる自信を取り戻させた、気づかせた?。画面は変わって凛。またあの公園。凛に謝る未央、凄い良い子。武内Pもまた自分と、女の子と向き合う。凛の告白もまた女の子のもの。「努力します」と言った武内Pの言葉は仕事を介さない彼自身の物だろう。丁寧口調を変えるといった提案もまた彼自身を女の子たちと向き合わせるものだ。最後に「フライドチキン」はい。

ずっと通してきたのは女の子と武内Pとの対面の話だった。今回を通して武内Pはアイドルをプロデュースする、女の子と一緒に成長するプロデューサーになれたのだろうか。今後わかってくるだろう。

武内Pとアイドル

7話までの話は今までの武内Pとアイドルの話だった。5話からはアイドルの中の女の子と武内を通して彼が持っていたトラウマを洗い出した。もしかすると今後もトラウマとして出てくるかもしれないが。ここでシンデレラガールズの中でも特異な子がいることに注目したい。今までの台詞から推測するにシンデレラガールズのほとんどはオーディションを通している。しかし一人、武内Pが唯一能動的にスカウトしたのが渋谷凛だろう。7話までの渋谷凛はやりたいこと、アイドルがぼんやりとしていた。多分今でもそうだろう。しかしそんな女の子に近い彼女だからこそ今までの現実を見た判断と行動。そして武内Pと向き合うことができた。6話の未央の擁護、というよりも訴えかけるような目もまた女の子の視点からのものだった。今後気になるとしたら彼女の動向だ。何のためにアイドルをするのか、やりたいものは何なのか。少しずつ発見していくだろうし、もしかしたらそれが最終的な話に移るのかもしれない。そしてそれをプロデュースする武内Pはまたモバマスのアニメ化として適当なものになるだろう。

「デレマス」「艦これ」の比較

 「デレマス」7話は6話、ひいては5話から、いうなれば1話からの問題に対しての救いの話だった。問題となったのは本田未央のアイドル止める話と渋谷凛の話。そして武内Pの話。複数問題があるように見えるが、要は武内Pの問題に収束される。武内Pの問題を見直してみる。彼は元は実直らしい、つまり恐らくそのまま素直に色々言ってしまうタイプの人だろう。だから繊細なお年頃の女の子を傷つけ離れていってしまった。もしかすると今までの慎重な行動から前までのプロデュースはもっと大胆な感じだったのかもしれない。いうなれば雑。そんな「推測」ができる。あくまでも推測である。そしてそうならないために自分を殺しあくまでも仕事の上でのプロデューサーとしての性格のみを出していた。アイドルの女の子たちは商品。それを売り出すのはプロデューサーといったところだろう。今回そこが引っ掛った。

本田未央の問題は武内Pのプロデュース力の高さと美嘉のバックダンサーの経験が彼女が知っていた世界と彼女自身を繋いだものの。そこに現実が入り込み失望したといったところだ。

 今回の本田未央について言えば、上げるだけ上げられて落とされたというところだろう。本人からしてみれば裏切られたに近い。散々夢見させておいてといったところだ。それで叶わないなら辞めるという発言が出たのも仕方がない。

「デレマス」「艦これ」6話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言

 

 と前回述べたとおりだろう。つまりこのときに出てきたのはアイドルとしての本田未央というよりは女の子としての本田未央。そんな彼女の言葉が「全然違うじゃん」。そして残念なことにこれに対処した武内Pはあくまで仕事の上の対処なので冷たい、客観的な言葉になってしまう。それが彼女を誤解させ、今回の話になった。渋谷凛の問題は武内Pへの信頼の話だった。彼の言葉はあくまで仕事の上のものでありそれと今までの言動の不安が今回出た。

今回武内Pを渋谷凛と向き合わせることで解決させた。つまり4話は自分がスカウトした普通の女の子と、女の子と接することを止めたプロデューサーが向かい合って変わろうと努力した話である。それに際して今まで少しずつ女の子との関わりを出し、今回決断までいたらせたところのファクターに本田未央と島村卯月がいた。そういう話だった。それでは次に艦これについて見ていきたい。

艦これ4話については「デレマス」「艦これ」4話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言に書いた。深読みの部分である。

 艦これ4話はつまり、吹雪が艦娘としての宿命めいたもの、そして「死」と向き合う話だった。如月の轟沈を知った吹雪は自分が立たされている戦場について知り、それを恐れた。しかし金剛がそれを勇気づける。ここで例えば誰かが、落ち込んじゃ駄目だとか、気にしてはいけないとか、言葉で元気づけたところで何も変わらなかっただろう。そこで轟沈を過去に見てきたものが、振る舞いによって示すこと。さらに自分たちがいることでもうそんなことは起こさせないと勇気づけることで吹雪の成長に一役買った。それを受けた吹雪はもう一人、如月の轟沈によって傷ついた睦月と向き合い救い出した。さらに言うなら金剛の振る舞いは提督たちへのものも含まれていたと、ここまでが深読みだった。

比較できるだろうか。話の作り方。デレマスの作りは重い雰囲気→明るい世界という単純な造りだ。見ていてわかりやすい。対して艦これは主題(吹雪と睦月)→明るい副題(吹雪と金剛)→主題(吹雪と睦月)と移っていた。私は深読みとしてそのように見たが、同じあおしまたかし氏の脚本回である6話も同様に主題(長門)→明るい副題(第六)→主題(長門)と作られていたから恐らく適当だと思っている。そういう意味ではあまりわかりやすい造りではなかった。ただわかりやすい方がいいか、わかりにくいほうがいいかは好みの問題なので議論することではないと思っている。ただ本編終了後に「?」となっている「艦これ」視聴者の反応と、見終わった後に「最高だった」とか言っている「デレマス」視聴者の反応を比較するに、わかりやすいほうが受けやすいというのは至極当然で、当たり前に反映されている。

もう一つ、所謂成長のための問題の要因「如月」と「本田未央」「渋谷凛」「島村卯月」「武内P」違い。これはもうハッキリしてる。主人公かどうか、または成長する本人かどうかだ。如月の場合、轟沈という事実を視聴者と吹雪に見せることでそれへの緊張感を高めた。百聞は一見にしかず。しかしそれはある意味で犠牲であり、それがなくては説明できず、それがなければ広まらない世界だからこそだった。そして如月はそれ自身が問題となったために問題が取り払われることはない。対して「デレマス」の場合、これはアイドルをスタートさせるための彼自身の試練だった。つまり武内Pが引き起こした問題であり、世界の説明および成長への糸口ではなかった。あたかも今回の問題を超えることでアイドル達も成長したかのように見えるかもしれないがそれは少し違う。もちろん得るもの(未央は自信、凛は信頼するところ)があったが、それは彼女たちが掴み取ったものではない。武内Pが成長することで得たものと言ってもいいかもしれない。武内Pの場合彼が成長するために彼の問題を解決し、それと同時に自分の失敗のために落とした周りを元に戻したといった感じだ。つまり「如月」はその犠牲によって吹雪の「成長」及び世界の説明、その後の展開への緊張感を出した。「デレマス」側は武内Pが成長することで自分の失敗を元に戻した。それが今後につながるだろうという話だ。何度も言っているが、如月自身はまだ今後登場する可能性はなくなっていない。ただ単純に犠牲になったと騒ぎたくないのは「デレマス」「艦これ」5話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言でも述べたとおりだ。

 

今回どちらもシリアス回であった次回はどうなるか。「艦これ」8話は大和の登場と成長した吹雪の話だった。「デレマス」は武内Pを新たにスタートダッシュを切る話だろう。どちらも今後の展開が気になるところだが、「デレマス」はここで一旦休憩。長いクールとクオリティの維持だろうか。少しガールズ&パンツァーを思い出す。ともかく8話、ここから1クール目のラストスパートである。最後までどんな話を見せてくれるのか楽しみにしたい。

 

TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」オフィシャルサイト

アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」公式サイト

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「デレマス」「艦これ」6話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言

 

 

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