短文以上長文未満の妄言

ただ書いていく。

「デレマス」「艦これ」6話の感想と比較

2015年のアニメが始まり2大ビッグタイトルが放送されている。一つは「艦隊これくしょん-艦これ-」(以下艦これ)もう一つは「THE IDOLM@STERシンデレラガールズ」(以下デレマス)だ。

今回、「艦これ」は所謂ギャグ回。「デレマス」はシリアス回。全く対極の回だった。そんな「艦これ」の感想。「デレマス」の感想と「艦これ」3話との比較を行う。

ネタバレあり

 

これが皆が待っていた艦これ?(2度目) 「艦これ」6話 感想

5話に続いて和やかなムードの回が続いた艦これ6話。物語は第六駆逐艦隊に視点がおかれていた。導入は長門と陸奥が少しシリアス。けれどOPからすぐに第六駆逐艦隊のターン。彼女らは遠征に特化した艦隊のようだ。遠征が艦これでどんな感じに扱われているのかわかったりわからなかったり。パンカパーンだったり。

カレー洋作戦はカレー作戦に。海軍といえばカレーだからか。参加を意気込む暁、可愛い、駆逐艦は何歳なんだろうか。ともかく第六駆逐艦隊カレー作りに挑む。ライバルはギャグ回常連の金剛、2話で色々言われた足柄。そこからはネタが中心。おなじみのバーナーに、夕張の技術者イメージはネットからのイメージ。そんな感じで今までなんだかんだ言われてきたネットのイメージ要素をふんだんに盛り込んで話は進む。暁型姉妹のやりとりは改めて見ると新鮮である。とくに雷と暁は確かにこんな感じになりそうだなと思ったり。その他劇中で気になったのはボーサイトの使い道。もう何でもあり。食べてもよし、生でもよし、鍋にもよし。この世界では多分ボーキサイトという名前の別の物質だと考えたほうがよいだろう。SFファンタジー作品だ。

間宮に幻のボーキサイトの話を聞いた暁型は遠征に挑むも失敗。これで遠征の成功と失敗のアニメイメージが付く。なぜか挫けそうになっている駆逐艦'sに長門秘書官のありがたいお説教。終わってみると彼女も必死だったのだ。そしてカレー大会に。司会は霧島。マイクの音量チェックは4話でやってましたよ。そんな感じで始まったカレー大会。比叡カレーのくだりが好きです。ここらへんになってくるともうネットのイメージがうんたらは気になってこなくなる。どんどん脱落していく参加者。結局カレーを提出できたのは足柄組と第六駆逐艦。決められたように勝利する暁たち。駆逐艦だから甘口カレーだったのだろう。

そんな感じで終わってしまった艦これ6話。ギャグ回ならネットのイメージうんたらがほとんど言われなかった気がする。ギャグなら許されるというイメージ、そういうのがあったのかもしれない。キャラに真面目に作れば作るほどネットのイメージという浮いた設定が浮き彫りになる。しかし崩した展開、何でもありな雰囲気を作れば少しぐらいは受け入れられるのだろう。

今回の話の形は第4話と似ているところがあった。隠れた主題「長門は辛いカレーが苦手」から始まり、表向きの主題「第六駆逐艦」に対して関与する長門。最後は長門の問題の解決で終了。構成が似ているのは脚本家の方が同じだからだろうか。それとも4話を説明しているのか。4話の話に関しては「デレマス」「艦これ」4話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言 について書いている。所詮深読みだが。

6話を受けて「これが見たかった」のような意見をよく見る。こんな意見がずっと続くといいなと思ったり。

アイドルは始まったばかり「デレマス」6話 感想

2クールなので、1クールアニメで言う所の第3話。それが「デレマス」6話だった。先週のCDデビューから順調に進むレコーディング。さらには某氏によるインタビュー。前のめりになって答える本田未央。緊張している3人に対して落ち着いているラブライカの2人。クール属性だからだろうか。そんな3人の元に訪れる城ヶ崎美嘉。発売イベントを心配するが、3話のステージから自身のあるNG。レッスンでは島村卯月のいつものミスが指摘される。少し不安な点だ。衣装室は2度目の登場。女の子の理想の姿を作るのも衣装室だなとか思ったり。NGの3人が思い浮かべるのはやはりバックダンサーとして参加したライブ。少しずつ不穏な雰囲気を感じる。武内Pの転機の話。

あくまで順調に進んでいるライブの準備。卯月が少し心配なぐらいだろうか。誰にも相談しないで1人で頑張る卯月は健気だが少しここに影が見えたり。ミニライブに向けて頑張るNGとラブライカ、そして武内P。さらにはデビューを控えたシンデレラガールズにとっても今回のミニライブが転機にもなるかもしれない。そんなことを思わせるような描写の数々。

そしてミニライブ当日。緊張しているラブライカ組に対して会場を見るぐらいには余裕のある未央。控室の様子でもNGとラブライカに緊張に差があるのがわかる。そこに来るその他シンデレラガールズ。「美味しいから大丈夫だよ」。前川みくと年少組はもはやセットかな。

ライブ直前、武内Pの言葉「頑張ってください」との間に少し違和感を感じる女の子たち。最初はラブライカのステージ。アナスタシアの「なんちゃらなんちゃら」次に翻訳がくるのでありがたい。まだ日本語に慣れていないのだろうと思わせる設定。それと同時に進行するNGのステージ前。自身のない卯月を励ます未央「楽しいことが待っているって私たち知ってるじゃん」。そしてラブライカのステージと共にNGのステージをやってしまう。全力でライブをするラブライカとNGの想像と違ったような雰囲気を出す演出が魅せる。曲の少し不安げなところとマッチしている。どちらも大きなミスはなくミニライブを終えるも現実を受け入れられない本田未央。応援しているクラスメイトの優しさ。そんな未央は武内Pと相対する。「お客さん少ないじゃん、なんで?」という疑問に対して戸惑いながらも「十分です」と答える武内P。自分の想像と異なった現実とその他の恥ずかしさとか、色々交わったけど自分の本心は言えない。それに対して「当然の結果です」と答える武内P。未央の「アイドル辞める!」宣言に目を曇らせる。そして暗いまま終わる。今後はどうなってしまうのか。硝子の靴は誰が拾うのかと言ったところだろうか。

本田未央と武内Pのすれ違いについて

何故こうなったのか。そんな疑問に対しての答えはごまんとネット上に溢れている。とりあえず自分も一応書いておく。

アイドルたちのデビューって?

本田未央はアイドルをどんな風に考えていたのだろう。彼女の話した言葉から想像できるのは「テレビでキラキラ輝く女の子」そんな感じ。それに発破をかけたのは美嘉のバックダンサーをこなした経験。そして武内Pの細かく行き渡ったプロデュースだった。これらから彼女は何より自信を持っていた。それが自分の力ではなかったと思い知らされたのが6話だったのかもしれない。

アイドルのデビューについては5話から続いている。スカウトからデビューを描いているからできる話。5話の内容は前川みくのデビューの予定についてだった。その過程で各自がデビューについて描くシーンがある。この時彼女たちは自分のデビューイメージを語っている、つたない物だが自分に何ができるのか、何をしたいのかがある程度明確になっている。対してそのシーンがなかったラブライカ、NGの5人はアイドルに対してのイメージは視聴者、武内Pには捉えられない。しかしながらラブライカの2人は自分たちを客観的に見ることができるようだ。これは5話で自分たちはこれでいいのかと言っている部分で分かる。新田美波は年齢的にそうかもしれない。アナスタシアもロシア出身という特別な立場だから、きちんとアイドルについて調べていたんだろうなとか、自分を外から見るようになっているんだろうなとか考えたり。これらから自分たちはどんなアイドルになりたいかという大体のイメージはシンデレラガールズは持っていることがわかる。

対してデビューのイメージが一番あやふやなのはNGの3人だった。3話の武内P「彼女たちには少し早い」という言葉が思い出される。アイドル像にしても、実際に今回の会話を聞く限り、卯月と未央は「テレビで見るような輝いているアイドル」を想像し、凛は「よくわからない」らしい。だから彼女たちが持っているアイドルのデビュー像は3話の経験のみ。今回のミニライブは現実を突き付けられた。一番対応できていた凛は1話から現実に則した対応をしてきた。対して未央と卯月は夢見がちな1女の子だ。自分のイメージとの差が激しかったのだろう。

武内Pのミス

今回で武内Pの過去に何かあったのはほのめかされた。だからこそ今回のミニライブは緻密に行ったのかもしれない。ただそれは未央のアイドルイメージと自分の同一視を強めてしまった。インタビューに始まり、ラジオにポスター。これだけされれば自分もまた「自分が知っているアイドルのように素晴らしいライブができるだろう。」そんな風に考えてしまうのも不思議ではない。3話にあった通り少し早すぎたのだ。

そして最後の「当然の結果です」確かに当然だけどね。この言葉は武内Pの用意した環境と未央の理想が違うのは実力が違うから。そう捉えられてしまうのもいたしかたがない。「デレマス」「艦これ」5話の感想と比較 - 短文以上長文未満の妄言でも書いたが、武内Pはまだ女の子たちとの距離をうまく取れていない。あの年代の女の子たちは気難しいだけに中々大変だ。

 今回の本田未央について言えば、上げるだけ上げられて落とされたというところだろう。本人からしてみれば裏切られたに近い。散々夢見させておいてといったところだ。それで叶わないなら辞めるという発言が出たのも仕方がない。

今回デレマスは1人の女の子の問題点を洗い出した。これはまたプロデューサーの問題にも直結する。残り十数話こんな感じで少しずつ女の子たちは成長していくのだろう。よくこういったマイナス要素は敬遠されるが、人が成長するのにプラス要素だけでは描ききれないものがあるとだけ書いておく。

アイドルとプロデューサーのちぐはぐな関係が今後どうなるか気になるところだ。

 「デレマス」「艦これ」比較

「デレマス」6話は「艦これ」3話同様キャラクターが落とされる話、物語の谷の部分だった。一見違うように見えるが少しは共通点がある。それは落とすキャラクターのフェイクを作っていた点。「艦これ」の場合睦月のフラグ乱立。「デレマス」の場合は卯月の失敗。これらによって本当に落とそうとするキャラクターと異なった部分に視点を送り、落としを唐突なものにしている。けれど、どちらも今後に意味を持ちそうな要素でもある。睦月は如月に「ありがとう」が言えるのか。卯月のコンプレックスはどのように解決するのか。もしかしたら今後触れられるかもしれないし、触れられないかもしれない。

今回の場合、違いとして如月と本田未央への意識のさせ方が違う。如月の場合はほとんど印象付けないように退場。逆に未央はインパクトを残した。未央の理由については前述の通りだ。これによって如月の場合は視聴者の一部の怒りの矛先がスタッフ側に、未央の場合は本人に移ったような印象を受けた。未央の場合は本人の落ちまでに武内Pの描写を入れることで彼に感情移入もできるようになっている。そのためなんであんなにPは頑張っていたのにという思いがある人がいるのかもしれない。そう考えると、もし如月に何かしら特徴づけられる話がついてたなら、それがどんな設定であっても本人の失態を声を大にして乏しめる人がいたのではないだろうか。今になってそんなことを考えている。

物語の「予感」については4話の感想で書いた通り。まだ本田未央のほうが救われる可能性が高い。というよりも彼女の問題を解決しないと武内Pを中心とした物語が進まないのだ。もし今回の谷を越えられれば未央だけでなく武内P、さらには周りのアイドルの成長できるかもしれない。如月の場合は吹雪と睦月の成長に一役買っている。もう少し言えば視聴者への説明も兼ねているとも言えなくもない。彼女が早く救われることを祈るばかりだ。 

 

今回艦これ7話はシリアス回になった。もちろんデレマスもシリアス回になりそうだ。いよいよ動いてきた物語がどのような結果を生むのか楽しみでしかない。

 

TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」オフィシャルサイト

アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」公式サイト

 

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