短文以上長文未満の妄言

ただ書いていく。

2014年アイドルアニメ所感

こんなことをする前にやることがあった気がするが暇な時に考えたアニメの感想を簡単に書く。印象に残ったアニメを本当に簡単に、見直しもせずに書く。2014年中に全部書ききれなかったのでアイドルアニメだけでも。

 

 全体的にネタバレあり

 

 

「THE IDOLM@STAR MOVIE 輝きの向こう側へ!」

2014年に初めて見て、そして終わったのは「THE IDOLM@STAR」の劇場版「THE IDOLM@STAR MOVIE 輝きの向こう側へ!」だ。当時Twitterに流れるのは絶賛の嵐だったのを記憶している。その感想だが、感動した。それはアイマスというものがここまで来たかという感動だった。約10年の年月のうちにファンが一喜一憂し、応援し、ここまで成長させた。その手塩にかけて育てたアイドルを自分は目の当たりにしているのだという感動のほうが大きい印象だった。しかしながら話はありきたりなものであった。後輩の問題、先輩としての問題、765プロの問題、解決、そして新しいステージへ。という構成のこの映画が輝いて見えたのはアイマスだからなのだろう。

後輩との関わりで見えるキャラクターの成長、少し大人びた雰囲気になったアイドル達、過去の彼女たちのように初々しい後輩たち。そしてこれからの10年を予感させる台詞。これらはやはりそれまで積み上げてきた過去がなければ実現できないのだと思う。

そして劇中で垣間見れるキャラクターの成長、過去、後輩との関わり、そしてさらなるステージを予期させるライブ。私は「輝きの向こう側」とはこうした過去と未来が現在に重なっている状態をなのだろうと考える。そしてこの状態はある種ファンとアイドルが至る一つの到達点なのかもしれない。この考えを示してくれただけでも自分にとっては十分に価値のあるアニメだった。

もう一つ付け加えるなら、ライブシーンは良かった。あの臨場感あるステージ演出を作画を中心にして実現させたのだから凄い。

 

「WakeUpGirls!」

アイドルアニメときたらこのアニメを入れなければいけないだろう。劇場版アニメからTVアニメまでの感想を書く。

劇場版「WakeUpGirls! 7人のアイドル」はWakeUpGirlsの前日譚、結成までを描いていた。7人の志望動機も年齢もばらばらな少女たちが集まり、何かをする。これって結構難しいと思う。その目標はデビューするというアイドルとしては小さいものではあったが、それも叶わず、しかしステージには出たい、一つの思い出として成功させたい。そんな気持ちをもって臨む。これが7人をまとめる。忘れられないのがやはりパンチラ(を含んだ)ダンスだろう。あのシーンに関しては「それだけの覚悟を持った」というのが通説というか、私もそう思う。そしてこの考えは話の最後まで引っ張る。

TVアニメ「WakeUpGirls!」は作画が崩れ、OPは使い回し、1話では劇場版の見せ場を使うなど散々なものだった。しかしながらそこにあったのは確かにアイドルの軌跡だったのではないかと考える。

WUGは女の子たちが割とひどい目にあう。現実主義的なモチーフを感じる。人によっては「暗い」「汚い」「(泥)臭い?」の3Kを感じたのかもしれない。どれもアイドルとは似ても似つかない要素だ。けれどもどうだろう。ご都合主義で勝ち進んだとはいえ、最終話の「7 Girls War」を歌い踊る彼女たちは輝いていたのではないだろうか。演出の話ではなく。恐らくWUGにとって輝きは一瞬だ。でもその一瞬を悔いの残らないように生きる。一瞬を最高にしようとする、そんな花火のような輝きがWUGにはあったのではないか。最終話のダンスシーンでWUGのリーダーである七瀬佳乃は足を怪我しつつも、見せ場であるジャンプを飛び、そして失敗した。これは劇場版でステージに臨んだときと同じ。しかし今この瞬間を最高にするために自分ができる最大限のことがあのジャンプだったのだ。失敗(劇場版でのパンチラ)はその副産物でしかない。WakeUpGirlsも2015年に劇場アニメが決定している。これもまた私に何を魅せてくれるのか期待したい。

 

ラブライブ!」第2期

2013年のブームから1年その衰えを感じさせない勢いで人々の支持を仰ぎ、今でも指示されているアニメとなったラブライブ!2期の内容は「けいおん!!」を思い起こされるものだった。廃校から母校を救ったμ'sが次に目指したのはスクールアイドルとしての頂点。けれどもそれはスクールアイドルとしてであり、それにたどり着くまでに学生としての楽しい日常がある。あくまで部活動といった感じだ。大切なのは部活の仲間たちとどう頑張ったか、どう過ごしたか。

ラブライブ!は日常、スクールアイドルとしての活動、そして解散。アイドルの卒業と学校を卒業するということを掛け、面白い終着点に達したと考える。11話では3年生が卒業したのちを考え、解散を選ぶ。学校を卒業したらスクールアイドルではない。そして誰かが抜けたらμ'sではない。この話は一方で現実のμ'sの今後を示唆したかのようだった。今後誰かが抜けるかもしれない、μ'sとしての活動にも限界があるかもしれない。そういったことを想像させる。けれども打って変わって最終話では「大丈夫私たちの物語は続くよ」と言わんばかりの明るいエンディング。主体となる媒体が雑誌メディアだったからこそできる演出だろう。アニメ主体だったら解散即終了だ。あの終わりからどう繋げるのか、2015年の映画にも期待したい。

 

「普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。」

このタイトルを見た誰があのアニメに繋がるのか通じると想像できただろうか。女子高生がワーキャーとアイドルもどきをして楽しむアニメだと思っていた私が見たのは、ひたすら蜂の駆除を手伝ったり地方のイベントに参加するローカルアイドルの姿だった。地域復興のために適当に作られた流川市のローカルアイドル「流川ガールズ」は市の金で働き、特産品をアピールする。けれども彼女たちは学生なのだから所謂アルバイトだ。もちろん歌って踊るが今一華やかさに欠ける、けれども一生懸命。そして地域貢献が大切。

これをアイドル枠に入れるかは実に迷いどころである。実際劇中で全国的な人気を誇っている徳波市のロコドル「AWA2GiRLS」とは区別された表現をされている。ローカルアイドルとは何か、アイドルではないのか。ただ一つ分かることがある、ろこどるはその地域があるから存在するのだと。その通り、物語では地域営業や人との関わり、また彼女たちが地域とどのように関わっているかが随所に描かれていた。普通のアイドルが事務所を拠点に活動するのなら、ろこどるの拠点は流川市そのものだろう。これがろこどるとアイドルの大きな違いの一つだ。そして、ろこどるの13話は流川ガールズが流川市を拠点にするまでの話、そして自分たちの拠点を、事務所をアピールする話なのだ。もし、ろこどるに次があるならそれはどのようなものか、今後の続報が気になるアニメだ。

 

 「プリパラ」

前作までのプリティーリズムシリーズから大きく変わり、新しい装いで放送を始めたのが「プリパラ」だ。プリパラの主題は「み~んなともだち、み~んなアイドル」まさに夢の国の話である。

女の子たちはある年齢になるとプリチケが届きそのチケットで「プリパラ」に行くことができる。その世界では自分のなりたい姿になり、アイドルとしてデビューしたり他のアイドルを応援したり。といったものだ。つまりプリパラに行けばアイドルになれる。そして仲良くなった子やファンの子とはトモチケをパキり、交換。これが皆友達の部分だ。

プリパラにとってアイドルとは何だろう。そう考えたときに「憧れ」が最も適当だと考える。可愛い、カッコイイ、こうなりたい。その対象がアイドルなのだ。その「憧れ」に近づく、もしくは憧れた自分に成るというのがプリパラだ。主人公の真中らぁらも小学生ながらプリパラに行き中学生ぐらいの見た目になる。彼女の学校私立パプリカ学園では小学生がプリパラに行くことは禁止されている。らぁらの「憧れ」は少し大人の自分、自由にプリパラをしている自分なのだろう。

さて、プリパラもまた2期が決定し計50話ほどが予定されている。前半の26話が放送されたところである程度その主題が見えてきたように思える。それは外の呪縛からの解放である。1クール目では北条そふぃが、2クール目ではグロリア学園長がその対象だろう。どちらも過去の因縁や、周りからの圧力によって内側にある成りたい自分になることができなかった。しかし、らぁら達が外の呪縛から解放してあげることで成りたい本当の自分になれる。つまりプリパラに自分の力で行けるようになるのだ。

新章に入りさらに動きが出てきたプリパラ。新しく出てきたキャラクター、ファルルはまだ謎多き存在だ。彼女がどこから来たのか何をしたいのかが不明確である。そしてさらに初期に少し話が出ていた「プリズムボイス」の謎。

一気に駆け抜けた2クールの勢いをそのままに4クールまで走り抜けてほしいところだ。同作品は今年の3月に劇場版が予定されている。過去作品とのクロスオーバーもあるようで楽しみだ。

 

 「アイカツ!」第3シーズン

 アイカツ!も3年目に突入した。第1シーズンから出演していたあの小さな女の子がついに主人公になったのだ。そんなアイカツ!の1クール目は何ともスロースタートだった。あくまで少しずつトップアイドルへの道を進んでいくのだろう。

主人公の大空あかりはスターライト学園中等部の1年生。まだデビューし立てのアイドルである。彼女は氷上スミレ、東条ひなき、そして紅林珠璃と出会う。114話では彼女がアイドルを目指したきっかけであるスターライト学園のクリスマスイベントで憧れの"トップアイドル"星宮いちご同様にクリスマスツリーを完成された。これが大体の大筋だ。

クリスマスイベントでのひなきのレポートを見る限りまだあかりを中心としたアイドルたちはそこまで有名じゃない。しかし焦ってはいけない。彼女たちは少しずつ大きくなっていくのだ。

一つ気にかかっているところは大空あかりがまだ自分の輝きを見つけていないところだ。第1第2シーズンの主人公である星宮いちごは天才肌であるために自分で何でも挑戦し解決しようとしてきた。しかし大空あかりはそうはいかない。まずは憧れた星宮いちごの真似である。それが悪いということはない、しかしながらやはりむず痒い。しかしアイカツ!は前述のとおり少しずつアイドルを作っていく、だからこそ多少最初がむず痒くても我慢しなければならない。

来期からはいよいよ本番である。星宮いちごが、アイカツ!が輝きだしたのは2クール目からだと私は思っている。新しいアイドル、新しいアイカツ!に出会った大空あかりはどのように成長するのか、楽しみだ。

1クール目のアイカツ!ではやはり108話からの話が好きだ。特に108話と110話、111話、113話の内容はあかり、スミレ、ひなき、珠璃がそれぞれ壁にぶつかり、自分なりの答えを見つける回だ。やっぱりアイカツ!らしさってこんな感じだよなと思う。主人公一人ではなく皆がそれぞれの答えを見つける、主人公はそれから学ぶ。それがアイカツ!の一つの姿だ。ありがとうアイカツ!

 

このように2014年の自分が見たアイドルアニメを振り返った例年に比べるとかなり豊作だっただろう。2015年もモバマスを始めいくつか新しいアイドルアニメの動きがありそうだ。新しいアイドルを見ることができるのはそれだけで楽しい、今後もアイドルアニメが増えることを期待したい。